これは、私の親類に起こった、ごく短い小さな物語です。どれくらい短いかと言えば、私の冗長な(極寒の)語りよりも、ずっと短いです。
ある日、この親類が一人で家にいた時、少し離れた場所に置いていた携帯電話が鳴り出しました。
しかし、一、二回鳴っただけで、出る間もなく相手は切れてしまいました。
携帯を手に取って見てみると、点滅する不在着信の通知には、見知らぬ番号「092393421X」が表示されていました。
かけ直しボタンを押してみると、電話の向こうの相手は実によく準備されていたようですぐに出ました。
「もしもし、今この番号に電話をくれたのはどなたですか?」と、親類が尋ねました。
「こんにちは!こちらは化粧品スキンケア会社でございます。今、お客様にピッタリの……」電話の相手は、こちらの質問も構わず一方的に話し始めました。
「あ、結構です。いりません」親類はすぐに電話を切りました。
この小さな物語は、今の社会ではごく当たり前の光景です。携帯電話を使った詐欺事件が多発するようになってから、私を含め多くの人が「知らない番号にはかけ直さない」という習慣を身につけました。中には、見知らぬ番号からの着信そのものを無視する、より慎重な(あるいは傷ついた?)人々もいます。
私自身を例に挙げても、馴染みのある市外局番だったり、ネットで検索して企業名が確認できたりしない限り、かけ直すことはまずありません。特に、三回も鳴らずに切れたような電話は、何があっても無視します。……彼女からの「地雷電話」でない限りは(震え声)。
0923で始まる番号は、MNP(番号ポータビリティ)が普及する前、もともとは台湾大哥大(Taiwan Mobile)の中部地区の番号でした。この点から、高額請求を目的とした有料電話詐欺ではないと推測できます。
おそらく、単なる営業電話だったのでしょう。それが普通の通信販売の勧誘なのか、あるいはたちの悪い詐欺的な勧誘なのかは断定できませんが、いずれにせよ「ワン切りして相手にかけ直させてから営業する」という手法は不愉快極まりないものです。
国内で個人情報保護法が施行されてから、しばらくは静かな日々が続いていたように思います。
しかし、今回の件や、最近また増えてきた中国信託(CTBC)などの保険勧誘電話の状況を見るに、業者側もすでに対策を練り、活動を再開しているようです。映画のワンシーンのように、悪党と対峙して身を潜めている最中に、無空気なテレマーケターからの電話で居場所がバレてしまう……なんてことにならないよう祈るばかりです O_o
[!NOTE] 「0923」:台湾の携帯電話番号のプレフィックス。現在はMNPによりキャリアを特定することは難しくなっていますが、執筆当時はキャリアの判別材料となっていました。