福岡県二日市温泉の老舗旅館「大丸別荘」(創業150年以上)が、大浴場のお湯を年に2回しか入れ替えていなかったことが最近明らかになりました。保健所の検査の結果、基準値の3700倍ものレジオネラ属菌が検出され、すでに少なくとも一人の利用者が発症しています。
現地の条例によれば、大浴場のお湯は週に1回以上、完全に入れ替えることが義務付けられていますが、この名門旅館は長期間にわたりこれを遵守していませんでした。なお、同旅館は昭和天皇も宿泊されたことがある由緒正しい場所の一つです。
大丸別荘の運営会社の山田真(やまだ まこと)前社長は28日の記者会見で、塩素注入による消毒が不十分であったことを謝罪し、「お客様の健康を完全に無視した誤った行為だった」と認めました。山田氏はさらに、法規制に対して甘い認識を持っていたことを明かし、「レジオネラ菌はどこにでもあるありふれた菌だと思っていた」と述べました。また、2019年12月頃から規制の遵守を怠るようになり、パンデミック発生後は客足が遠のいたことで、スタッフの意識もさらに低下していたと説明しました。
当局は昨年も大丸別荘への検査を行っており、その際も基準値の2倍のレジオネラ属菌が検出されていましたが、旅館側は「適切に塩素消毒を行っている」という虚偽の回答をしていました。しかし、今回の保健所による最新の再検査の結果、基準値の3700倍という極めて深刻な数値が検出されました。
記者会見の中で、山田氏は「適切に塩素消毒を行っていた」とする書類の偽装があったことを認めました。また、消毒剤の匂いを嫌ったことが「身勝手な理由だった」と述べ、深く反省の意を示しました。迫